クスリに頼りすぎる前に知ってほしい、高血圧という“ビジネスモデル”

「血圧が高めですね。薬を始めましょう。」

そう言われたとき、あなたは疑問に思ったことはありませんか?
「一番弱いクスリだから大丈夫」または「なんとなく不安だから薬を飲んでるだけかも…」と。

実は“高血圧”という病名の裏側には、知られざる「数字のマジック」と「巨大なビジネス」が隠れています。
本当に血圧は今のように低くなければいけないのでしょうか?
なぜ日本中で“高血圧の患者”が増え続けているのでしょうか?

今日は、「高血圧=クスリで一生管理するしかない」と思い込んでいる方にこそ知ってほしい、
医療の裏側と、自分の体に向き合うという新しい選択肢についてお話しします。


1. 血圧の基準値の推移 〜「正常」の定義が変わるたび、患者が増える〜

血圧の基準値は、実はここ数十年のあいだに何度も見直されてきました。
例えば、かつては「上(収縮期血圧)が160mmHg未満であれば正常」とされていた時代もありました。
しかし、今では「上が120mmHg未満・下(拡張期)が80mmHg未満」が“正常”という新しい基準になっています。
つまり、かつて「健康」とされていた人たちが、今では“高血圧予備軍”とされ、クスリの対象になるのです。

この“基準値の変化”は、果たして本当に科学的な理由から来ているのでしょうか?
それとも「クスリを必要とする人」を増やす仕組みとして機能してしまっているのでしょうか?

「血圧を下げるほど健康になる」と一概には言えないことも、多くの研究で示されてきています。
特に高齢者の場合、無理に血圧を下げすぎることで、ふらつき・めまい・転倒などのリスクが高まり、
かえって命を縮めてしまうというケースも少なくありません。

にもかかわらず、なぜ「より低い血圧」が推奨され続けるのでしょうか?

2. 高血圧患者が増えるカラクリ 〜“病気が増えた”のではなく、“定義が変わった”〜

テレビや健康番組ではよく、「高血圧の患者数は年々増加しています」と伝えられます。
実際、厚生労働省の調査でも「日本人の約4,300万人が高血圧」とされています。
この数字を見て、「日本人はどんどん不健康になっているのか…」と不安になる方も多いでしょう。

でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。
本当に「患者」が増えたのでしょうか?
それとも、「基準値を下げたことで“患者扱いされる人”が増えた」だけではないでしょうか?

たとえば、上の血圧が135だった人は、かつては「正常」でした。
でも現在は「高血圧予備軍」または「要治療」と診断され、薬をすすめられることも少なくありません。
つまり、「同じ人」が「違う基準」で「病人」にされているのです

これは数字のマジック
新しい基準が導入されるたびに、“治療の対象者”が拡大していくという構造になっています。

もちろん、血圧のコントロールは大切です。
しかし、数字だけを見て、今すぐ薬を飲まなければならないと判断するのは、早計かもしれません。
数字が変わるたびに“患者”が増える——その裏に、私たちが気づくべき仕組みがあるのです。

3. 医療ビジネスとしての構造 〜“健康”より“継続的な服薬”が優先される現実〜

高血圧の診断基準が下がるたびに増える“患者数”。
その背景には、私たちの健康を支えるはずの医療が、ビジネスとしての側面を強めているという現実があります。

たとえば、血圧を下げる薬には、多くの種類があり、それぞれが数千億円規模の巨大市場です。
製薬会社にとっては、「一度飲み始めたら、原則的には一生やめられない薬」という点で、
高血圧の薬は非常に安定した“収益源”なのです。

さらに、診断基準を決めるガイドライン作成には、製薬会社からの資金提供が関与しているケースも少なくありません。
一部の専門家が委員会に名を連ね、その専門家が製薬企業から講演料や研究費を受け取っている——
こうした事実が、厚労省や学会の文書にも明記されています。

つまり、「どの数値を正常とし、どこからを治療対象とするか」という極めて重要な判断が、
必ずしも中立・客観的な立場からなされているとは限らない
ということです。

また、医師側にも「ガイドライン通りに薬を出しておく方が安心・無難」という空気が広がっています。
その結果、「とりあえず薬を出す」「飲み続けるのが当たり前」となり、
本来であれば生活改善で十分対応できる人までもが、“患者”として管理され続けるのです。

私たちが健康を守っていると思っていたシステムが、
実は“健康な人”を“患者”に変え続ける構造を持っている——
そう考えると、この問題の根深さが見えてきます。

4. クスリに頼らない選択肢 〜東洋医学というもうひとつの扉〜

ここまで読んで、「じゃあ薬は全部悪なの?」と思われた方もいるかもしれません。
でも私は、西洋医学そのものを否定したいわけではありません。
薬が必要なときもあるし、救急や重症の場面では命を救ってくれる心強い存在です。

ただ、それだけに頼りすぎてしまう今の世の中には、大きな偏りを感じています。
身体のバランスを整え、自然治癒力を高めるという“予防の知恵”や、
一人ひとりの体質や生活リズムに寄り添う“東洋医学の視点”が、あまりにも軽視されているのです。

東洋医学では、血圧という「数字」よりも、
その人の「全体の流れ」や「めぐり」「緊張・ゆるみ」の状態を見ていきます。
そして、生活習慣や感情の影響も含めて、
“その人自身”が本来の力を発揮できるようサポートするのが目的です。

例えば、首や肩の緊張が続けば交感神経が優位になり、血圧も上がりやすくなります。
そんなとき、鍼灸でこわばりをゆるめ、自律神経のバランスを整えていくことで、
薬に頼らずとも血圧が落ち着いていく方もたくさんいらっしゃいます。

クスリを「やめる」ことが目的ではありません。
ただ、クスリしか選択肢がないと思わされている現代人に、
「こんな方法もあるんだよ」と、そっともうひとつの扉を開いてあげたいのです。

私の願いは、西洋医学と東洋医学が対立するのではなく、
お互いの長所を活かし合い、バランスよく連携していける社会が実現すること。

それぞれの医療が、それぞれの強みを発揮し、
人々の健康を真に支えていける“中庸”の世の中を目指したいと思っています。


おわりに 〜あなたの身体には、まだ眠っている力がある〜

薬は、症状を一時的に抑えてくれる頼もしい存在です。
でも、それはあくまで“表面の火を消す”ような対処にすぎません。
根本的な体質改善や、生命力そのものを高めるには、
もっとじっくりと「土台を整える」視点が必要だと私は思っています。

当院の鍼灸治療は、まさにその“土台”にアプローチする医療です。
脈診・腹診を行い患者様の身体の声を聞き、自律神経を整え、
その人本来の“自然治癒力”が目覚めていく過程をサポートします。

血圧の数字に振り回されるのではなく、
あなた自身の身体の声に耳をすませてほしい——
今の自分にとって本当に必要なケアは何か、
立ち止まって考える時間を持ってほしい——
そんな願いを込めて、私は日々、鍼灸という道を歩んでいます。

クスリを飲む前に、あるいはずっと飲み続ける前に、
「他の選択肢はないだろうか?」と一度立ち止まる勇気を持ってほしい。
そして、薬に頼りすぎない未来を、東洋医学と西洋医学のバランスが取れた世界を、
一緒につくっていけたらうれしいです。

自力が上がれば病氣は遠のく♡
鍼灸サロン「人は花」は、そんな想いで今日も皆さまをお迎えしています。